MENU

シンシナティ美術館展2026の見どころ|ゴッホ最晩年の傑作が上野に、会期・チケット・全4章を解説

当ページのリンクには一部、広告が含まれています。
ポプラ林の中の二人 フィンセント・ファン・ゴッホ

2026年10月10日から、上野の森美術館で「シンシナティ美術館展 ~アメリカに渡ったヨーロッパの至宝~」が始まります。

僕は最初この展覧会名を見たとき「シンシナティ?」と思いました。オハイオ州の都市名で、美術館の名前としてはあまり馴染みがない。でも出品リストを見て、態度を改めました。目玉がゴッホが亡くなる直前に仕上げた作品のひとつでした。

この記事では、何が来るのか、どう見れば面白いのか、チケットはいつまでにどう買うのが得かを、公式発表をもとに整理します。

目次

この記事で分かること

最初に、この記事がどこへ向かうのかを書いておきます。

前半は作品の話です。目玉のゴッホ《ポプラ林の中の二人》がなぜ特別なのか。セザンヌの黒い静物画の下から2022年に見つかった「もう一枚の絵」とは何か。ティソが描いた、パリの部屋に並ぶ日本の工芸品。この3点を軸に、会場で何を見ればいいのかを具体的に書きます。

中盤はお金と段取りの話です。前売と当日で200円違うこと、平日なら大学生以下が無料になる期間があること、日時指定の予約が要らないこと。損をしない買い方を整理します。

後半は展示の設計図です。本展は新古典主義からキュビスムまでを4つの章でたどります。どの章に誰がいて、何を見せようとしているのか。章の並びが分かっていると、会場での理解の速度がまるで変わります。

最後に、東京のあとの巡回(富山・名古屋・大阪)と、予習に使える本を紹介します。

先に結論:3か月あるが、前売のうちに買っておきたい

会期は2026年10月10日(土)から2027年1月10日(日)まで、会期中無休。上野の森美術館です。

チケットは前売券が10月9日23:59までで、一般2,200円。開幕後の当日券は2,400円なので、200円差でお得です。さらに10月31日までの平日は大学生以下が無料になります。

もうひとつ、日時指定予約が不要なこと。最近の大型展は日時指定が当たり前になってきたので、思い立った日にふらっと行ける展覧会は貴重です。

シンシナティ美術館とは何者なのか

シンシナティ美術館は1881年創立、アメリカでもっとも歴史の古い美術館のひとつです。所蔵品は7万3千点を超えます。

シンシナティ美術館の外観 アメリカ オハイオ州
シンシナティ美術館の外観。アメリカ・オハイオ州シンシナティ、イーデン・パーク内。2021年撮影。CC0, via Wikimedia Commons. ※本記事の作品画像とは別の、美術館外観の参考写真です。

成り立ちが変わっています。一部の富豪が寄付して作ったのではなく、街を愛する市民が少しずつ資金を持ち寄って設立しました。当時の市長は「市民による、市民のための贈り物」と呼んだそうです。いまも一般入館は無料を守っています。公式サイトはcincinnatiartmuseum.org、所蔵品はオンラインコレクションで検索できます。

今回来日する作品の多くは、20世紀半ばに地元の女性コレクターたちが寄贈したものです。ゴッホの《ポプラ林の中の二人》も、メアリー・E・ジョンストンという女性の遺贈で1967年に館の所蔵となりました。展覧会名の「アメリカに渡ったヨーロッパの至宝」というサブタイトルは、そういう来歴を指しています。

今回は展示室の改装工事にあわせて、コレクションから約85点が来日します。展覧会公式サイトによれば、そのほとんどが日本初公開です。監修は美術評論家の千足伸行氏(成城大学名誉教授)。

見どころ1|ゴッホ《ポプラ林の中の二人》

ポプラ林の中の二人 フィンセント・ファン・ゴッホ
《ポプラ林の中の二人》フィンセント・ファン・ゴッホ、1890年6月、油彩・カンヴァス、シンシナティ美術館蔵。Public domain, via Wikimedia Commons.

作品データ:ポプラ林の中の二人/1890年6月/油彩・カンヴァス/49.5 × 99.7 cm/シンシナティ美術館蔵(メアリー・E・ジョンストン遺贈、1967.1430)

ゴッホは1890年7月に亡くなります。この絵はその直前、6月に手がけた一枚です。

横99.7センチ、縦49.5センチ。ふつうの風景画とくらべて、極端に横長です。どのくらい違うのか、同じ面積の一般的な風景画(F20号相当の横長カンヴァス)と並べてみます。

一般的な横長の風景画 72.7 × 60.6 cm(F20号)/縦横比 1 : 1.2 約73センチ 《ポプラ林の中の二人》 99.7 × 49.5 cm/縦横比 1 : 2.0 約1メートル 約50cm ※2点を同じ縮尺(1cm = 3px)で並べています
カンヴァスの縦横比の比較(アート図鑑作成)。実寸をもとに縮尺をそろえて図示しています。

ゴッホ自身が弟テオへの手紙で「横1メートル、縦はわずか50センチ」という珍しい寸法のカンヴァスに取り組み始めたと書いています。紫がかったポプラの幹が「柱」のように風景を垂直に横切っている、とも。

画面を見ると、その言葉どおりです。視点が高く、足元の下草が画面の大半を占める。木の先端は切り取られ、上部の細い暗い帯だけが森の奥行きを示している。人物は小さく、木の幹に囲まれて、どこか閉じ込められているようにも見えます。

印象派が「光と色をありのままに記録する」ことを目指したのに対して、ゴッホは色を象徴として使いました。本人が手紙でこう書いています。目の前にあるものをただ正確に再現するのではなく、自己を強く表現するために色をより恣意的に使っている、と。深い紺碧の背景と縞状の紫の樹皮、下草の緑・白・黄・オレンジ。この対比が、美しさと同時に落ち着かなさを生んでいます。

補足しておくと、この作品は日本にまったく来たことがないわけではありません。2017年から2018年にかけての「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」で、北海道・東京・京都を巡回しています。「初来日ではないが、9年ぶりの来日」という位置づけです。

ゴッホの晩年の色づかいについては、《星月夜》の解説記事でも詳しく書きました。あわせて読むと、1889年から1890年にかけての変化が見えてきます。

見どころ2|セザンヌの絵の下から出てきた「もう一つの絵」

パンと卵のある静物 ポール・セザンヌ
《パンと卵のある静物》ポール・セザンヌ、1865年頃、シンシナティ美術館蔵。Public domain, via Wikimedia Commons.

作品データ:パンと卵のある静物/1865年頃/油彩・カンヴァス/シンシナティ美術館蔵(サイズは公式発表待ち)

セザンヌの代表作としてよく知られているのは、りんごの静物やサント・ヴィクトワール山の、明るく構築的な画面です。この絵はまるで違います。背景は真っ黒、絵具は厚く粗い。パン、玉ねぎ、卵という質素な食卓の品が並んでいるだけです。

これは1860年代のセザンヌ、まだ20代半ばの作品です。形を簡略化して絵具を荒々しく置くこの描き方は、当時のパリ美術界が認める伝統的な様式への異議申し立てでした。案の定、1865年のサロンでは落選しています。

2022年、シンシナティ美術館の保存修復部長だったセリーナ・アリー氏が、この絵の下に別の肖像画が隠されていることを突き止めました。誰を描いたものかは分かっていません。当時のセザンヌは父から画家の道を支援されず、エクス=アン=プロヴァンスの実家とパリを往復しながら質素に暮らしていました。カンヴァスを買う余裕がなく、描きかけの肖像画の上に塗り重ねたと考えられています。

会場でこの絵の前に立ったら、黒い背景の奥に誰かの顔があると思って見てみてください。見えはしませんが、想像するだけで絵の手ざわりが変わります。

セザンヌ本人の画業全体については、印象派の解説記事でも触れています。

見どころ3|ティソ《日本の工芸品を眺める娘たち》

日本の工芸品を眺める娘たち ジェームズ・ティソ
《日本の工芸品を眺める娘たち》ジェームズ・ティソ、1869年、70.5 × 50.2 cm、シンシナティ美術館蔵。Public domain, via Wikimedia Commons.

作品データ:日本の工芸品を眺める娘たち/1869年/油彩・カンヴァス/70.5 × 50.2 cm/シンシナティ美術館蔵

日本の読者にとって、いちばん身近に感じられるのはこの一枚だと思います。

1869年、パリ。二人の女性が模型の船をじっくり観察しています。部屋を埋めているのは日本の工芸品です。ティソ自身が熱心な日本美術の収集家で、パリのアトリエ兼住居を自分のコレクションで飾っていました。画面に描かれている品々の多くは、彼が実際に持っていたものです。

この絵の発想源は、1869年にパリで開かれていた東洋美術の展示施設を訪れる人々の姿でした。ティソはその情景を自分のアトリエに置き換えて描いています。つまり「見る」という行為が二重になっている。女性たちが工芸品を見つめ、その姿を私たちが見つめる構造です。

ジャポニスムが西洋美術に何をもたらしたかを、これほど直接的に描いた作品は珍しいものです。北斎や浮世絵が海を渡った先で何が起きていたのか、《神奈川沖浪裏》の記事と往復して読むと立体的になります。

チケットと料金

料金は前売と当日で変わります。前売の販売は2026年10月9日(金)23:59まで、当日券は開幕日の10月10日0:00からです。

区分一般高校・専門・大学生小・中学生
前売(〜10/9)2,200円1,300円600円
当日(10/10〜)2,400円1,500円800円

※すべて税込。一度購入したチケットのキャンセル・払い戻し・再発行はできません。

無料・割引になる条件

  • 2026年10月10日(土)〜10月31日(土)の平日に限り、大学生以下は無料(入館時に証明できるものの提示が必要)
  • 未就学児は無料(保護者同伴)
  • 障がい者手帳等をお持ちの方と付き添い1名までは当日料金の半額。上野の森美術館のチケット窓口で証明書を提示して購入

平日に行けるなら、お得な企画チケットがあります

  • 前売ペアチケット:一般2枚で4,000円(通常4,400円)。1枚ずつ別の日に使えます
  • 音声ガイドセット:一般前売券+音声ガイド引換券で2,400円。単品だと2,200円+貸出料700円なので500円お得です
  • グッズセットチケット:「ミッフィーあみぐるみ」(単体9,350円)+一般前売券で10,000円。キーハンガーのセットは完売しました

いずれも販売は10月9日23:59まで、平日限定です。音声ガイドはオフィシャルナビゲーターの瀬戸康史さんが担当します。

購入窓口はアソビュー!、楽天トラベル観光体験、フジテレビダイレクト、チケットぴあ(Pコード687-467)、ローソンチケット(Lコード35511)、e+、JRE MALL、ARTPASSなど。窓口によって発券方法が違うので注意してください。コンビニ発券が必要な券種では、支払履歴やスクリーンショットの提示では入場できません。全窓口の一覧は公式チケットページにあります。

なお超早割チケット(一般1,500円)は7月26日で販売を終了しています。

展示は4つの章で組み立てられています

本展は美術史の流れに沿って、新古典主義からキュビスムまでを4部構成でたどります。ひとつずつ見ていきます。

第1章 INTRODUCTION ― 芸術家とは

マックス・ジャコブ アメデオ・モディリアーニ
《マックス・ジャコブ》アメデオ・モディリアーニ、1916–1917年頃、シンシナティ美術館蔵。Public domain, via Wikimedia Commons.

作品データ:マックス・ジャコブ/1916–1917年頃/油彩・カンヴァス/シンシナティ美術館蔵

冒頭に置かれるのがモディリアーニです。細長い頭と首、アーモンド形の目、幾何学的な顔立ち。モディリアーニ特有のこの造形は、彼が愛したコートジボワールのバウレ族の仮面への傾倒を反映しています。

コートジボワール バウレ族の仮面 ムブロ
バウレ族の仮面(ムブロ)、1900年代前半、コートジボワール、木製。クリーヴランド美術館蔵。Daderot, CC0, via Wikimedia Commons. ※本展の出品作ではありません。モディリアーニが影響を受けたアフリカ彫刻の参考例です。

縦に引き伸ばされた楕円形の輪郭、細く長い鼻梁、小さくまとめられた口。モディリアーニは1910年前後にパリでアフリカ彫刻に触れ、彫刻家として制作していた時期を経て、この造形を絵画に持ち込みました。

モデルのマックス・ジャコブは詩人で、最初の詩集にはピカソが挿絵を描きました。ブルターニュのユダヤ人家庭に生まれ、1921年頃にカトリックへ改宗した人物です。三角形の顔の中央に黒い目が置かれ、アーチ状の眉がそれを強調しています。

第2章 TRADITION ― アカデミー

革命が起きる前の「正統」を示す章です。ここに先ほどのティソが入ります。ブルジョワ階級の生活を精緻に描いた風俗画は、当時サロンでも国内外の批評家からも高く評価されていました。

ティソの細部描写について、同時代のある批評家は、私たちの産業や芸術は滅び流行は忘れられるかもしれないが、ティソの絵画は未来の考古学者が私たちの時代を再構築するのに十分な資料になるだろう、という趣旨のことを書いています。

第3章 REVOLUTION ― 反逆者たち、印象派、その先へ

本展のボリュームゾーンです。3つのパートに分かれます。

スイス、ヴヴェイの夕暮れ ギュスターヴ・クールベ
《スイス、ヴヴェイの夕暮れ》ギュスターヴ・クールベ、1873年、シンシナティ美術館蔵。Public domain, via Wikimedia Commons.

作品データ:スイス、ヴヴェイの夕暮れ/1873年/油彩・カンヴァス/シンシナティ美術館蔵

「反逆者たち」にはクールベとセザンヌ。クールベのこの一枚には来歴の面白さがあります。購入したのはシンシナティの判事でオハイオ州知事も務めたジョージ・ホードリー。つまりアメリカに渡った最初のクールベ作品です。

注目したいのは絵具の置き方です。夕焼けの淡いピンクとブルーが岸辺の岩のグレーと調和していますが、岩の部分にはクールベ独特のパレットナイフが使われています。空や水面のなめらかな筆致との対比を、部分拡大で見てみます。

クールベ スイス、ヴヴェイの夕暮れ 岩場のパレットナイフによる筆致の部分拡大
同作の岩場部分の拡大。パレットナイフで絵具を削ぎ落とすように置いた岩肌と、水面の平滑な筆致の差が見て取れます。原画:Public domain, via Wikimedia Commons(アート図鑑が部分を切り出し)。

岩の面は絵具が層になって盛り上がり、ナイフの角で引いた直線的な縁が残っています。一方、水面や空は筆を寝かせて薄く伸ばしてある。同じ画面のなかで道具を使い分けているわけです。会場では、この質感の差が実物でどう見えるかを確かめてみてください。

なお制作年は、展覧会公式サイトは1873年としています。海外の資料では1874年とするものもあり、表記に揺れがあります。

「印象派」のパートにはモネ、ドガ、シスレー。モネは《ベリールの岩場、ポール=ドモワ》(1886年)が来ます。1886年9月、当初2週間の予定でブルターニュ沖のベリール島へ渡ったモネは、結局2か月滞在して約40点を描きました。荒々しい岩場を「不気味で、悪魔的だが、だからこそ素晴らしい」と書き残しています。

ベリールの岩場 ポール=ドモワ クロード・モネ
《ベリールの岩場、ポール=ドモワ》クロード・モネ、1886年、セントルイス美術館蔵。Public domain, via Wikimedia Commons. ※本展に出品されるのはシンシナティ美術館が所蔵する別の1点です。モネは同じ岩場を複数描いており、これはその連作のうちセントルイス美術館が所蔵する版です。

モネはこの岩場を5点描いており、本展に来るのはそのうちの縦長の1点です。上に掲げたのは同じ連作の別の版で、荒れた海と黒い岩の質感がよく分かります。

ドガは絵ではなく彫刻《左脚で立つ第4ポジション》が出品されます。1917年の死後、アトリエから約150点のワックスや粘土の小像が見つかった、あのシリーズの一つです。生前ドガが彫刻を公開したのは1881年の印象派展の一度きりでした。ドガの踊り子については《エトワール》の記事もどうぞ。

モネについては《睡蓮》《印象・日の出》、ルノワールについては《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》の記事があります。

マハナ・マア ポール・ゴーギャン
《マハナ・マア》ポール・ゴーギャン、1892年、53 × 30 cm、シンシナティ美術館蔵。Public domain, via Wikimedia Commons.

作品データ:マハナ・マア/1892年/油彩・カンヴァス/53 × 30 cm/シンシナティ美術館蔵

「印象派のその先へ」にはゴッホとゴーギャン。ゴーギャンのこの絵は、初めてタヒチに滞在した時期の作品です。タイトルはタヒチの暦で食料の調達にあてられた日を指すのではないかと言われています。茂みの奥から現地の女性がこちらを見つめ、遠景を別の人物が通り過ぎていく。

この絵にも「下の層」の話があります。X線撮影によって、もともと前景に大きな人物像が描かれていたことが確認されました。ゴーギャンは後からその上に植物を描いて塗りつぶしています。縦に細長い変わったサイズなのは、1892年10月にカンヴァスが不足して、大きな布を切って使っていたためかもしれません。

第4章 MODERNISM ― 具象の変容

最後はピカソとホドラーです。

ピカソ《抽象(頭部)》(1930年)は、抽象化された女性の頭部を描いた作品です。最初の妻オルガ・コクローヴァと思われる女性が、泣いているか叫んでいるように見える。顔の特徴は歪められ、大きく空洞化した口が強調され、菱形の目が両方とも顔の片側に縦に並んでいます。灰色の濃淡だけで描かれ、肌が石のような質感になっている。ピカソは正式なシュルレアリストではありませんでしたが、1920〜30年代のこのグループの姿勢に影響を受けていました。

※ピカソ作品は著作権保護期間中のため、本記事では画像を掲載していません。ピカソの画業については代表作一覧の記事をご覧ください。

もう一人が、スイスの象徴主義者フェルディナント・ホドラーです。

フェルディナント・ホドラー 1916年 パウル・ボンゾン撮影
アトリエで制作するフェルディナント・ホドラー、1916年。撮影:パウル・ボンゾン。Public domain, via Wikimedia Commons. ※現存する原版が小さいため、他の図版より小さく掲載しています。

ホドラーは「パラレリズム(平行主義)」と呼ぶ独自の手法を追求しました。同じ形や姿勢を画面の中で繰り返し並べることで、構図に対称性とリズムを生む考え方です。出品される《聖なる時間》(1907–1911年頃)は、即興的な動きで感情を表現する2人のダンサーを描いています。

新古典主義からキュビスムまでの流れそのものをおさらいしたい方は、西洋美術史1700年〜1900年の記事が下敷きになります。

どこで見られる? 上野の森美術館へのアクセス

会場は上野の森美術館。上野公園のなかにあり、JR上野駅公園口から徒歩3分、東京メトロ・京成電鉄の上野駅から徒歩5分です。

上野の森美術館の外観 東京都台東区上野公園
上野の森美術館の外観。東京都台東区上野公園1-2。2014年撮影。Wei-Te Wong, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons. ※アート図鑑が改変:写り込んだ人物のプライバシー保護のため顔にぼかし加工を施しています。本記事の作品画像とは別の、美術館外観の参考写真です。

開館時間は10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)。会期中無休で、12月31日と1月1日も開館します。上野公園には東京国立博物館や国立西洋美術館もあるので、はしごもしやすい立地です。

お問い合わせはハローダイヤル(050-5541-8600、全日9:00〜20:00)。開館日や開館時間は変更になる場合があるので、行く前に公式サイトを確認してください。

東京のあとは富山・名古屋・大阪へ

東京で見逃しても、まだ機会はあります。本展は全国4会場を巡回します。

会場会期所在地
上野の森美術館(東京)2026年10月10日〜2027年1月10日東京都台東区上野公園1-2
富山県美術館2027年1月23日〜4月11日富山県富山市木場町3-20
名古屋(会場未発表)2027年4月23日〜7月4日後日詳細発表
大阪市立美術館2027年7月17日〜9月26日(予定)大阪市天王寺区茶臼山町1-82

名古屋展は会場がまだ発表されていません。大阪展の会期も「予定」と付記されています。地方在住の方は、公式サイトの各会場ページで続報を確認してください。

予習と復習に使える3冊

展覧会は予習の有無で満足度がかなり変わります。今回の展示に合わせて3冊選びました。

『もっと知りたいゴッホ 改訂版』圀府寺司(東京美術)

2025年7月2日刊/96ページ/ISBN 9784808713355

『すぐわかる画家別 印象派絵画の見かた』島田紀夫 編(東京美術)

2007年1月刊/143ページ/ISBN 9784808708115

『セザンヌ 孤高の先駆者』ミシェル・オーグ、村上尚子 訳(創元社)

2000年10月刊/190ページ/ISBN 9784422211527

開催概要

項目内容
展覧会名シンシナティ美術館展 ~アメリカに渡ったヨーロッパの至宝~
会期2026年10月10日(土)〜2027年1月10日(日)
休館日会期中無休(12月31日、1月1日も開館)
開館時間10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
会場上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)
主催フジテレビジョン/東京新聞/上野の森美術館
後援アメリカ大使館/ビーエスフジ
監修千足伸行(美術評論家・成城大学名誉教授)
オフィシャルナビゲーター瀬戸康史
お問い合わせハローダイヤル 050-5541-8600(全日9:00〜20:00)
公式サイトcincinnati-art2026.jp

よくある質問

日時指定予約は必要ですか?

不要です。ただし混雑状況によっては入場制限がかかり、待つ場合があります。

音声ガイドはいくらですか?

会場入口での貸出料が700円です。平日に行くなら、一般前売券とセットで2,400円になる「音声ガイドセットチケット」のほうが500円お得です。

チケットのスクリーンショットで入場できますか?

券種によります。コンビニ店頭での紙チケット発券が必要な券種があり、その場合は支払履歴やスクリーンショットの提示では入場できないと公式に明記されています。アソビュー!や楽天トラベルなど電子チケットの券種は、入場時にご自身のスマートフォンで手続きする形式です。

図録は販売されますか?

本記事の公開時点では、図録の詳細は発表されていません。会期が近づいたら公式サイトのTOPICSで告知されると思われます。

まとめ

シンシナティ美術館展は、市民が少しずつお金を出し合って作った美術館のコレクションが、改装工事をきっかけに海を渡ってくる展覧会です。

目玉のゴッホ《ポプラ林の中の二人》は、彼が亡くなる約1か月前の作品。セザンヌの絵の下には正体不明の肖像画が眠り、ゴーギャンの絵の下には塗りつぶされた人物がいる。ティソの画面には、パリに渡った日本の工芸品が並んでいる。一点ずつに、それぞれの物語があります。

会期は約3か月ありますが、前売券は10月9日まで。平日に動ける方は、大学生以下無料の10月31日までか、ペア・音声ガイドセットの企画チケットを検討する価値があります。

目次